◆遠行憶念の恩〜とにかく身の回りのことが気になる母のはなし〜

こんにちは(*^▽^*)

親孝行アドバイザー 秋田谷ゆいかです。


今日は、『仏説 父母恩重経』のなかから

『遠行憶念(おんぎょうおくねん)の恩』。


「遠行憶念の恩」とは、

とにかく身の回りのことが気になる母のはなし。


『親』という字は、

「木」の上に「立」って「見」る

と書きます。


離れていく子どもを

どこまでも見守る親心です。


子どもが遠くへ行けば行くほど、

親の心配は募るもの。


これまで母が関わっていた

衣・食・住のことだけでなく、

友達のこと、学業のこと、仕事のこと、

健康のこと、経済状況のこと。


とにかく身の回りのこと全て。


「若し子遠く行けば、

帰りて其の面を見るまで、

出でても入りても之れを憶い、

寝ても寤めても之れを憂う」

(父母恩重経) 


(子供が遠くに行くと

 帰ってきてその顔を見るまでは、
 
 何をしていても子供のことを心配し、
 
 寝てもさめても子供のことを案じている)


子供が遊びや勉強に夢中になって

時間も忘れている時でも

両親は我が子を思い、

心配をしてくれています。


「なにかあったのでは」

「事故にでもあったのか」

心配するあまり、

悪い方悪い方へ考えてしまうもの。


進学や就職で、

子供が離れて暮らすようになれば、

なおさらです。


『去るもの日々に疎し』と言われる様に

離れれば離れるほど、心も離れてしまうことも

親は、離れれば離れるほど、

子供のことを気になって仕方がないのです。

それは、いくつになっても同じ。



さだまさしさんの『案山子』には

そんな親心が歌われています。 

♪お前も都会の雪景色の中で
 丁度 あの案山子の様に
 寂しい思いしてはいないか
 体をこわしてはいないか
 
 手紙が無理なら電話でもいい
 「金頼む」の一言でもいい
 お前の笑顔を待ちわびる
 おふくろに聴かせてやってくれ
 元気でいるか 街には慣れたか
 友達出来たか
 寂しかないか お金はあるか
 今度いつ帰る    
(詞・さだまさし「案山子」)


実際に会ってちょっとでも表情をみせる。

あるいは電話越しの声だけでも聞かせる。

体調や心の変化を察知するのも、

なにかと気になって、色々聞いてくるのも

わが子への思いの強さから、なのでしょう。